容積の問題を提示しました。
「箱の穴の中に水は何㎤入りますか?」
自分が考えた式で計算を進めてもらいます。その後,答えを確認するとなんと9種類も発生!同じ箱なのに・・・。
箱の厚みの1㎝分が1カ所なのか2カ所なのかで式が変わってきました。この部分が,大人には簡単ですが,子どもには難しいようです。
その後,厚みの意味を共有しながら,正しい求め方を探っていきました。
容積の問題を提示しました。
「箱の穴の中に水は何㎤入りますか?」
自分が考えた式で計算を進めてもらいます。その後,答えを確認するとなんと9種類も発生!同じ箱なのに・・・。
箱の厚みの1㎝分が1カ所なのか2カ所なのかで式が変わってきました。この部分が,大人には簡単ですが,子どもには難しいようです。
その後,厚みの意味を共有しながら,正しい求め方を探っていきました。
次の問題を子どもに提示します。
「次の立体の体積は何㎤ですか?」
縦300㎝・横500㎝・高さ400㎝の立方体の体積です。この長さを見ただけで「えー」と悲鳴があがります。「0」が多くなりすぎる予感がするためです。
この予感から,「だったらmにしたらいいよ」と声があがります。しかし,「問題には㎤と書いてあるから,㎝で計算しないとだめだよ」と声があがりました。従って,単位を変更することはできません。
㎝の単位のままで計算します。
500×300×400=60000000(㎤)と答えは出ました。しかし,計算途中から「0がやばい」「0が多すぎる」と声があがります。計算前の予想通りの結果となりました。
この結果から,子どもたちは「問題文を㎥に変えたら簡単になる」と考えます。長さの単位を㎝からmに変えて計算します。
5×3×4=60(㎥)とシンプルな数字に置き換わりました。「0が7個から1個に減った」という0の数の変化に着目した声も聞こえてきました。
ここで,新しい単位である「㎥」の意味を教えます。
次に,1㎥は何㎤になるのかを尋ねます。ここで聞こえてきたのは,「100」と「1000000」の2つの数値でした。そこで,「100と考えた人の気持ちは分かるかな?」と尋ねます。
「1mは100㎝だから,100と考えたんだと思う」
この読解活動は簡単でした。しかし,この読解に対して声があがります。
「1mの箱の中に,1㎤が100個しか入らないなんておかしいよ」
教室にある大きめの机の中に,1㎤のブロック100個セットを入れて説明してきます。この実物を使った説明に,子どもたちも「100はおかしい」と納得です。
では,一体何個の1㎤の立体が入るのでしょうか。
「さっきの計算で,0が7個から1個に減った。0が6個分減ったから,1㎥メートルは0が6個つく1000000㎤になる」
「1㎥は1m×1m×1m。㎝に直すと,100㎝×100㎝×100㎝になる。1mと100㎝は同じ意味だから,計算すると1000000㎤になる」
いずれの説明も既習を使った論理的な内容です。子どもたちも納得でした。
最後は,1m定規を組み合わせて1㎥の立方体を作成して,1㎤が1000000個入るイメージを実感させました。この活動も盛り上がりました!
周りの辺の長さの合計が72㎝の箱の中身の大きさ比べの続編です。水→砂と入れてみましたが,正確には測定ができませんでした。
次に考えついたのは,ブロックを入れるという考えです。ただし,入れる形に子どもたちはこだわりを持ちました。
「三角はだめだよ」
「五角形や六角形もだめだよ」
「四角を入れたらいいよ」
立方体を入れれば隙間なく調べられそうだと子どもたちは考えました。そこで,自分の立体の中に1㎤のブロックを入れてみることにしました。
この作業が始まってしばらくすると,「ブロックがたりません」と声が聞こえてきます。1人に25個のブロックを配っていますが,それではたりないようです。子どもたちは,隣の友だちと協力してブロックを入れますが,それでもたりません。
すると今度は,「計算で分かる」と声があがります。この声の意味を共有していきます。
「立方体の1段目が36個なら,高さが6㎝だから6倍する」
「1段目が50個で3段の箱なら,50×3で求められる」
すると今度は,「ブロックなくても分かるよ」と声があがります。今度はその声を共有していきます。
「もし,箱を上から見て縦が7㎝,横が3㎝だとします」
「縦にブロック7個並ぶ。それが3列あるから7×3で21個と分かる」
「3段あったら,21×3で63個と分かる」
体積の公式につながる考え方が生まれてきました。困る状況に出合ったことが,新しい計算のアイディアの表出につながったのです。
周りの辺の長さが72㎝の箱を作りました。見た目では,中身の大きさが同じなのか違うのかはっきりとしません。
そこで,「どうやって中身の大きさを比べますか」と尋ねます。
子どもからあがってきたのは,「水を入れる」というアイディアです。このアイディアを巡る子どもたちのやりとりです。
「紙がやぶけちゃうよ」
「それならラップをしたらいいよ」
「でもさあ,隙間から水が漏れるよ」
「紙テープで補強したらいい」
こんなやりとりをしている間に,既に箱を補強し始める子どもたちが何人も現れます。水にやる気満々のようですが・・・。
ここで子どもたちに,「水を入れてどうするの?」と尋ねます。
「ますに入れて,目盛りを読む」
「目盛りを読んだら,何mLで比べられる」
水を入れることで,箱の中身の大きさを数値化で見える化できることが分かりました。
子どもたちの思いは,どんどん水実験に傾いていきます。そこで,水を入れて実験することにしました。ところが,隙間から水がもれたり,うまく水を入れられなかったりして正確には測定ができません。
そこで,「もっと正確に調べる方法はないかな?」と尋ねます。子どもたちが声をあげます。
「プラスチックで箱を作ったら,水は漏れない」
「金属でもいいねえ」
「それはできないよ」
「砂を入れるのはどうかな」
水から砂へと箱に入れるものが変化していきました。ここで,「砂を入れてどうするの?」と尋ねます。すると,「重さで比べる」と声があがります。重さであれば,見えない箱の中身の大きさを見える化できます。
そこで,砂場に行って砂を入れて重さを測定することにしました。結果は,箱の種類によりかなりの重さの幅があることが分かりました。立方体の重さが最大になりました。従って,立方体の中身が最大と言えそうです。ところが,立方体の重さにズレが生まれます。
「261g」
「290g」
「340g」
「360g」
「375g」
100g以上のズレが生まれました。この結果を見た子どもからは,「なんで?」「正確じゃない」と声があがります。正確に調べられると考えいた砂でしたが,うまくいきませんでした。
ここで聞こえてきたのが,「ブロックを入れる」という声でした。しかし,この日はここで時間切れ。続きは明日行います!